シラキ工芸(シラキこうげい)(福岡県八女市/八女商工会議所)
今月は、伸びやかな花やユーモラスな表情の達磨(だるま)が描かれた、和紙の風合いが優しい八女提灯(やめちょうちん)をご紹介します。
約200年の伝統を誇る八女提灯は、あらかじめ組み上げた型に紙を巻いた鉄線をらせん状にし、紙や絹を貼ってから型を外して折り目をつける、一条螺旋式(いちじょうらせんしき)と呼ばれる工法でつくられています。江戸時代末期に開発されたこの手法は制作時間が短縮され、価格を抑えることが可能なため、量産することができます。伝統的な八女提灯では、一条螺旋式によりつくられた火袋(火を入れる部分)に筆や刷毛(はけ)で絵柄を描き入れたものが主流です。シラキ工芸は、伝統と技術を守り継ぐためにも現代の住宅に合うデザインが欠かせないと、モダンな提灯の開発に力を注いでいます。
先人が培った技術に新たな技法を加えながら、八女提灯はまた次の世代へと引き継がれていきます。
お問い合わせ
シラキ工芸
TEL : 0943-24-3054
HP : https://chouchin.com/index.html
※月刊石垣2024年1月号に掲載された記事です。
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