「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」(フリーランス・事業者間取引適正化等法=フリーランス法)が今年11月1日に施行されるに当たり、内閣官房、公正取引委員会、中小企業庁、厚生労働省は関係政令などを策定し、5月31日に同法の政令、規則、省令、指針およびガイドラインを公表した。これに伴い関係省庁はフリーランスへ発注する事業者への同法の周知啓発を呼び掛けている。
同法は、個人として業務委託を受けるフリーランスと企業などの発注事業者間の取引の適正化、フリーランスの就業環境の整備を図ることを目的としたもの。発注事業者に対し、「取引条件などの明示の義務」「報酬の減額や受領拒否などの禁止」「育児介護等と業務の両立に対する配慮やハラスメント行為に係る相談体制の整備等の義務」などを定めている。
このような義務、禁止行為について違反を未然に防ぐため、公取委は6月17日から7月31日までを広報強化期間(第1弾)と位置付け、法律の概要をまとめたリーフレットなどの資料を用意したほか、特設サイトの開設、インターネット広告の掲載、説明会の開催など周知のための取り組みを推進している。
特設サイトでは、イラストレーターで漫画ブロガーのBUSON(ブソン)氏によるオリジナルキャラクター「しきぶちゃん」とタイアップ。発注事業者、フリーランスそれぞれに向けて法律のポイントをまとめた動画を公開しているほか、法律の理解度診断、よくある質問などのコーナーを設けて分かりやすく紹介している。
また、説明会については公取委、中企庁、厚労省が合同で、7月から8月に全国8カ所(北海道・宮城県・東京都・愛知県・大阪府・広島県・香川県・福岡県)で開催。対象はフリーランスと取引を行う事業者およびフリーランスで、初回は7月24日に中央合同庁舎(東京都千代田区)で開催する。説明会は、先着順・事前予約制。専用フォームで、申し込みを受け付けている。
詳細は、こちらを参照。
リーフレット・資料など(公取委)
特設サイト
説明会
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