福井県商工会議所連合会(八木誠一郎会長・福井商工会議所会頭)と福井県事業承継・引継ぎ支援センターはこのほど、地域住民に愛されながらも後継者不在や資金繰りの問題などで閉店を余儀なくされる老舗や名店の存続を支援しようと、「~未来に残したい福井の老舗・名店プロジェクト~『福井うめぇ店(名店)』」を開始した。プロジェクトでは、SNSを活用し、「未来に残したい老舗・名店」を問う県民アンケートを実施(8月30日まで)。アンケートの結果と商工会議所、商工会の経営指導員の推薦により重点的に支援すべき店を選定し、各店にアプローチして経営課題を掘り起こし支援する。具体的には事業承継の問題については福井県事業承継・引継ぎ支援センターが後継者探しやM&A希望者とのマッチングなどを行い、資金繰りなど一般の経営相談については商工会議所、商工会が相談に応じた伴走支援を行う。
プロジェクトの立ち上げは、昨年、福井市内のソースかつ丼の名店が閉店した折、多くの惜しむ声が寄せられ、事業譲渡により今年7月、ショッピングモール内に復活したことが契機となった。福井商工会議所は、「福井の食文化と歴史を築いてきた名店を守りたい。プロジェクトが店の価値の再認識や事業継続の意欲を高めることにつながれば」と力を入れる。
詳細は、https://fukui-shoukei.jp/archives/10356/を参照。
また、福井商工会議所と福井県事業承継・引継ぎ支援センターは、地場産業のサプライチェーンについても同様に「未来に残すべき福井の技術」プロジェクトを開始する。地場産業のサプライチェーンの一翼を担う企業の廃業などによりサプライチェーンが成り立たなくなることを防ぐため、個社企業の経営課題解決を図り、サプライチェーン全体の存続、技術の継承を目指す。まずは福井の地場産業である繊維業をモデルケースに支援を行う。
記事提供: 日本商工会議所
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