玉野商工会議所(岡山県)に事務局を置く宇野港魅力向上委員会は7月21日、市民参加型美化清掃イベント「みんなの宇野港の日~未来のために、私たちが今日できること~」を開催した。同イベントは日本財団「海と日本プロジェクト㏌岡山」と連携して企画したもの。清掃活動とワークショップが実施され、合計約200人が参加した。
清掃活動では、参加者が10人ほどのグループに分かれて宇野港周辺や築港(ちっこう)商店街を歩き、火ばさみでごみを拾い集めた。約1時間で缶やプラスチック容器など約500㌔㌘が集まった。
ワークショップは、小学生とその保護者を対象として実施。注文を受けた量だけ水揚げする「受注漁」を営む夫婦を講師として迎えた。参加した親子は、瀬戸内海の環境問題などについて学んだ。
同イベントの背景には、宇野港エリアをめぐる課題意識がある。同港は瀬戸内海の玄関港であり、同エリアは玉野市中心市街地に位置しているにもかかわらず、ごみが放置されていることがあった。美化は地域のボランティア清掃活動頼りになっており、年間を通じての美観維持が課題となっていた。同イベントには、単なる「ごみ拾い」にとどまらず、地域主導による「ごみを捨てない意識の醸成」や「ポイ捨て削減に向けた啓発」に取り組み、宇野港の魅力向上・地域愛の醸成を図る狙いがあった。
同所担当者は「ワークショップは夏休みの思い出づくりや自由研究のため、参加者からも好評で、満足そうな様子が見られてうれしかった。同イベントは来年も継続予定。今後も商工会議所ならではの地域愛の醸成や地域資源の見直し、地域課題解決に向けた継続的な取り組みを進めていきたい」と話している。
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