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経営トレンド豆知識 vol.10 「売れる機会」の提供

ドライブ中の一休みに欠かせない道の駅。全国に千カ所を超える数になっていますので利用された方が多いのではないでしょうか?

筆者も頻繁に立ち寄りますが、その際には直売所で新鮮な野菜や希少性のある果物を買うことが楽しみの一つになっています。知人に聞いてみても同じような回答が相当数を占めていました。それだけ、直売所は人気のコンテンツということなのでしょう。

ただ、「夕方に行くと残念な気持ちになることがある」と話してくれた知人がいました。その理由は夕方に訪ねると、半数以上の棚が品切れで空になっている直売所が多いから。ネット上でも「朝一番でないと売り切れ続出」といった書き込みを見掛けます。

商売人の視点に立つと「もったいない」と思えて仕方ありません。もちろん、都心部のスーパーのように夜になっても品物が溢れて、売れ残りが大量に出て、廃棄することがいいとは思いません。ニーズに合わせた効率的な出荷戦略により、生産者の売り上げが少しでも増える方法が、道の駅でも求められているということなのでしょう。

では、どうしたらいいのか? 直売所の混雑状況なども含めて「売れる機会」を逐次、生産者に提供できる仕組みができれば、タイムリーな出荷は可能になるはずです。

そこで直売所店内にライブカメラ設置して店内の状況が分かる、自分が出荷した商品の売り切れが迫るとスマホにアラートが届くなど、システムを活用することで機会損失を最小限に抑えている道の駅が登場しています。それが群馬県の沼田インターから車で10分のところにある川場田園プラザです。国土交通省が全国モデルとして選んだ6カ所の道の駅のうちの一つです。

そもそも、魅力的な店づくりのためにビジュアルを重視しました。野菜の色が美しく際立つLED照明を採用し、販売台・ポップ・パッケージなどの細部に気を配ることで売り上げがアップしました。加えて、生産者にはバーコードを提供して持ち込んだ野菜を登録。それがレジを通ると、スマホやパソコンに連絡が届く仕組みを用意しました。この仕組みが生産者にタイムリーな出荷を可能にして、直売所は大幅に売り上げを伸ばし続けているようです。

同じように、売り切れによる販売機会の損失を防ぐため、直売所にライブカメラを設置し、その状況を生産者がネットでリアルタイム視聴できるようにして、追加の出荷に関する判断材料を提供している道の駅も出てきました。仕組みを構築することで機会損失は極力下げていきたいものですね。

(立教大学大学院非常勤講師・高城幸司)

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