三浦商工会議所(神奈川県)および同所に事務局を置く「まぐろ未病改善効果研究会」は、マグロの血合肉(血合筋)の新たな名称を「茜身(あかねみ)」に決定した。10月20日、三崎フィッシャリーナ・ウォーフ「うらり」で新名称の発表会を行い、茜身料理を提供する市内飲食店店主による書道パフォーマンスによりお披露目された。同発表会では、健康食としての茜身の価値を研究する識者による講演会も実施された。
茜身という名称は1月1日から9月30日まで、一般公募し、2583件の中から選ばれた。この名称には、「赤身でも白身でもない第三の色」「肉ではなく身と表現して健康食をアピールする」「きれいな色を語感で伝える」などの意味や狙いが込められている。
同所では、茜身の健康食としての普及を目指す取り組みを行っており、同事業もその一環。茜身はこれまで食品として十分活用されていなかったが、神奈川県水産技術センターなどの共同研究により同部位にはセレノネインなどの機能性成分が含まれ、生活習慣病改善やアンチエイジングなどへの効果が期待されると分かった。このため、同所は普及推進の旗振り役を担ってきた。
三浦市は「三崎マグロ」のブランドで知られており、市内15店舗以上で茜身を使った料理を提供している。新たな名称にすることで茜身のイメージ向上を図り、マグロ食のさらなる普及、食を通した地域活性化を目指す。
同所は11月19日にも、三浦市にある日本さかな専門学校で「茜身料理試食会」を実施した。同校の学生有志6人が茜身料理を発表。トマトパスタ、ギョーザやチャーハン、カルパッチョなど多種多様な料理が振る舞われ、家庭用レシピ・イベント用商品としての可能性が模索された。
同所担当者は「全国からたくさんの応募があり、感謝している。『茜身』が浸透するよう取り組んでいく」と話している。
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