伊達商工会議所(北海道)は2月27日、伊達市、北海道科学大学と地域包括連携協定を締結した。同協定は、地域社会の発展、人材育成、学術の振興に寄与することを目的としている。同大学の学生に伊達市や市内事業者のPRを行うとともに、学生の新鮮な発想を生かし、まちづくりと地域活性化を図る。
協定では、①地域と協働した実習の実施②人材育成③教育・学術④地域経済の振興――の4項目について、連携することが盛り込まれている。
①では、同大学が2027年に設置を予定している「地域創造学部」において、同市への事例見学やヒアリング、市職員による臨時講義、地域資源を活用した課題解決策の検討を通し、同市と教員・学生との相互交流を図る。②では、カーボンニュ―トラル、GXに関する出前授業、公開講座、次世代エネルギーパークや環境制御型農業などを中心とした市内施設の見学・勉強会を開催する。
③では、公共交通の未来や各種調査などに関する同市と同大学の共同研究を行い、同大学教員によるさまざまな分野の公開講座を実施する。④では、同市でのインターンシップや将来のまちづくりに向けた探究活動、地域のお祭りなどへの学生の参加、防災に向けた取り組みを行う。
今回の協定により、今後、学生を受け入れる体制や仕組みが構築され、若者の移住や定住につながり、市内事業所の課題である人手不足解消の一助になることも想定される。
同所の壽淺雅俊会頭は締結式で「本協定によって大きな結果が出るよう、商工会議所としても尽力する。経済効果もそうだが、一番は深刻化している人材不足の解消に大きく期待している」と述べた。