井原商工会議所(岡山県)はこのほど、井原市、備中西商工会と「ウェルビーイング経営の推進に向けた協定」を締結した。ウェルビーイングは、個人の権利や自己実現が保障され、身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを意味する概念。同協定は3者が相互の情報を有効に活用し、緊密な相互連携と協働による活動を推進することでウェルビーイングの向上を図るとともに、市内で働く人が健康で幸福を実感できる労働環境を整備し、地域企業における生産性向上と雇用確保を促進することを目的としている。
同協定では、①ウェルビーイングに関する調査、研究②経営の推進③経営の普及啓発、情報発信――の3点に取り組むことが盛り込まれている。現在市と協力し、ウェルビーイング経営認定制度の認定事業者を募集している。今後、講演会や研修会の開催などを通して事業者を支援し、より働きやすい環境の整備と地域の発展に寄与する取り組みを進める。
協定締結式に出席した同所の上野和彦会頭は「企業の究極的な目的は社員を幸せにすること。井原市や備中西商工会と協力し、ウェルビーイング経営を推進していきたい。社員の幸福が会社の持続可能性を高め、事業拡大や安定した経営に直結する。また、働きやすい環境を整えることで離職率が低下し、人材が集まりやすくなる。各社の取り組みが井原市全体の発展につながることを期待している」と述べた。