北九州商工会議所(福岡県)は10月30日、消費者庁が主催する「令和7年度食品ロス削減推進表彰」の表彰式で内閣府特命担当大臣賞を受賞した。同表彰は、食品ロス削減・食品寄付促進の取り組みを広く国民運動として展開していくことを目的に、食品ロス削減の推進に資する取り組みを行った団体を表彰する制度だ。
同所食品部会は2023年度からロス食品や栄養価の高い生鮮食品を中心に、同所食品部会所属事業所の協力により、フードバンクを通じて困窮家庭に安定的に届ける事業を実施。今年1月からは毎月第4金曜日を「フードバンクデー」に定め、定期的に寄贈している。また、食品部会に所属する事業所による輸送が困難な場合、運輸交通部会所属の事業所が集荷して配送するなど、組織横断的に取り組んでいる。
このように同所は食品企業や運輸企業をはじめとした地域の企業が所属している商工会議所の特性を生かしフードバンクの安定的な活動を支援している。審査ではこうした企業のネットワークが社会貢献に踏み出すことについて、全国への波及効果が期待できる点が評価された。
同所食品部会の百合野博部会長は「商工会議所の多様なネットワークを生かし、地域の皆さまと連携して食品ロス削減と社会貢献に取り組んできた成果が認められたことをうれしく思う。今後も持続可能な支援の輪を広げていきたい」と期待を述べた。
