日本商工会議所の小林健会頭と伊藤仁専務理事は1月20日、令和6年能登半島地震で大きな被害を受けた石川県輪島市、珠洲市、七尾市を訪問した。現地では、久岡政治会頭(輪島)、刀祢秀一会頭(珠洲)、杉野哲也会頭(七尾)らとの面会や、復旧・復興の現状を視察し、現場の生の声をヒアリングした。小林会頭は、「商工会議所としてあらゆる課題を地方行政につないでいき、支援の輪を広げていきたい」との方針を示した。
小林会頭は、最初に訪れた輪島市で、久岡会頭らと面会。久岡会頭は、「復興は一歩ずつ確実に進んでいる」と述べた一方、人手不足や建築費の高騰が大きな足かせになっている現状を指摘した。伝統的な「輪島朝市」については、「元の場所に戻れるとしても4~5年はかかる」との見通しを説明。「今後も物産展や出張朝市に積極的に出店していきたい」と述べるとともに、「ピンチをチャンスに変えていきたい」と意欲を示した。会談後には、仮設商店街の婦人服販売店などを訪問。小林会頭は、「ずいぶん整理されたと思う。問題は人の減少が激しい中、どうやって引き留めていくか。大事な局面だ」と述べた。
珠洲市では、刀祢会頭らと意見交換した。刀祢会頭は、「人の流出とコミュニティ―の維持が大きな課題」と指摘。生活拠点のコンパクト化が必要との認識を示した一方で、土地への愛着を持つ多くの人への思いも口にした。同市では、仮設商店街で営業する和菓子店などを訪問した。小林会頭は、「地震と豪雨の直後と比較すると現地は整理されてきた」と述べた一方で、整理後の土地や施設の整備を課題として指摘。また、「地域によって復興に今一番必要な支援内容は大きく異なる」と述べ、地域ごとの事情を踏まえた行政支援の重要性を強調した。
七尾市では、杉野会頭、和倉温泉旅館協同組合の谷﨑裕理事長らと会談した。杉野会頭は、これまで地域ごとに進められていた取り組みを能登全体での動きにしていくため、3商工会議所と9商工会が連携して「能登経済広域連携協議会」を設立する運びとなった旨を説明。復興に向けた課題については物価高と雇用問題の2点を指摘した。同市では、和倉温泉の老舗旅館を訪問。小林会頭は、「能登の復興に向けて、七尾の役割は非常に大きい」と述べ、日商として復旧・復興への取り組みを全力で支援していく考えを表明した。
