日本商工会議所は3月31日、3月の商工会議所LOBO(早期景気観測)調査結果を発表した。3月の全産業合計の業況DIは、▲20.0(前月比マイナス3.2ポイント)となった。向こう3カ月の先行き見通しDIは、▲21.5で今月比マイナス1.5ポイントだった。
建設業では、長引くコスト高に中東情勢の緊迫化に伴う原油価格・資材価格の上昇が重なり悪化した。製造業でも、住宅関連工事の減少を受けた木材製品製造業の引き合い減少に加え、原油価格・資材価格の上昇が足かせとなり悪化した。また、燃料価格上昇に伴い消費者の節約志向も高まっており、卸売業やサービス業で飲食料品関係の引き合いが減少し悪化した。
高水準での賃上げや政府の物価高対策などが下支えとなり、消費マインドは回復傾向にあったものの、足元の国際情勢の不安定化により、業況は再び悪化に転じた。
ヒアリングした企業からは「慢性的な人手不足に対応するため、外国人材の活用を拡大する方針にあるが、在留資格審査の厳格化や不法就労対策など、受け入れ・管理体制を整備する必要がある」(一般工事)、「原油の値上がりに伴い、資材価格や物流費が上昇しており、経営の大きなマイナス要素」(建築工事)、「物価高騰により住宅業界は過去最低水準の着工数。それに加え、最近の原油価格の上昇により一層の資材価格の高騰が懸念」(木材製品製造)、「足元の株価下落の影響などにより、高額品を中心に買い控えが見られており、売り上げに影響」(百貨店)、「当店が提供する食料品のほとんどが輸入品のため、足元の円安がダイレクトに業況に影響。顧客の節約意識も高まっており、客数が減少しているほか、低価格帯の商品の売上構成が高まっている」(飲食店)、「中東情勢の悪化に伴い軽油価格が高騰。暫定税率が廃止されたのに、逆戻りとなり先行きが不安」(運送)といった声が寄せられた。
先行き見通しは、▲21.5で今月比マイナス1.5ポイント。設備投資や観光需要は引き続き堅調に推移しているほか、高水準での賃上げが続く中、今後の新生活シーズンや大型連休における需要増加が期待される。
一方、国際情勢を不安視する声が引き続き多く聞かれており、足元の原油高・円安の長期化による採算悪化や、消費マインド悪化への懸念から、先行きは慎重な見方となっている。
