地域に寄り添い 大切な人を温かく送り出せる葬儀を提供
株式会社藍苑 代表取締役 赤司 圭子(あかし・けいこ)
遺族の悲しみをケア 幅広い困り事にも対応
私は、葬儀社で働く中で起業を決意し、2019年に当社を設立しました。「遺族が大切な人を温かく送り出せる葬儀を提供したい」という思いから、小規模な家族葬に特化した葬儀サービスを提供しており、福岡県と佐賀県で、計5カ所の斎場を運営しています。社名の「藍苑」には、人とのつながりや時間の積み重ねを藍染めになぞらえ、それらを大切にしたい思いを込めています。
時代の流れとともに葬儀の形は多様化しています。必要以上に簡素化されたり、時間にせかされたりしてしまうこともあると感じます。そこで当社では、本来の葬儀の在り方に立ち返り、故人の人生に思いをはせる時間を十分につくり出すことを何よりも大切にしてきました。斎場では高級感や清潔感のある空間づくりを重視しており、1日1組限定の家族葬を中心とした葬儀を執り行っています。
また、当社では、地域の皆さまが困り事を相談しやすい環境づくりを心掛けてきました。斎場に併設した相談窓口「あい苑サロン」にはスタッフが常駐し、葬儀についてはもちろん、葬儀が終わった後の諸手続きなどの相談も受け付けています。米国で体系化されている「グリーフ」(遺族の悲嘆)サポートを導入するなど、遺族の精神的ケアには特に力を入れています。そのほかにも、「終活」をはじめ、介護や年金、相続といったテーマで、専門家が解説する座談会などを随時開催しています。
業界全体のイメージアップ目指す
今後は、2030年までに新たに5カ所、40年までに50カ所の斎場の開設を目指しています。「藍苑」のあるまちでは、誰もが安心して人生の最後を迎えられる、そんな環境を提供したいと思っています。そのためにも、他エリアの葬儀社と連携を強化し、情報交換するほか、販売戦略の仕組みを共通化するなどして、業務効率の改善を図っています。また、従業員が仕事を通じ、輝いた存在になれる企業文化を構築することも大きな目標です。従業員が自由に意見を出せる場をつくる、経営塾への参加といった学びの機会を提供することなどを心掛けています。
私が「女性起業家大賞」に応募した背景には、「世の中の葬儀業界に対する印象を変えたい」という強い思いがあります。世間一般の葬儀業界に対するイメージは、ネガティブなものになりがちだと感じてきました。しかし、この業界で働く多くの人は、日々研さんを積み、故人や遺族のために誠心誠意、業務に取り組んでいます。今回の受賞を機に、このことを広く発信し、当社の従業員だけでなく、葬儀に関わる全ての人が、自分の仕事に誇りを持ち、社会になくてはならない存在だと自信を持てるようにしたいと考えています。
会社データ
社名 : 株式会社藍苑(あいえん)
所在地 : 福岡県久留米市善導寺町与田20-3
電話 : 0942-47-2019
創業 : 2019年
事業概要 : 葬祭業(葬祭事業運営)
【鳥栖商工会議所】
HPはこちら : https://ai-en.jp/
※月刊石垣2026年3月号に掲載された記事です。
