年々人気が高まる二つのイベント、YEG間の交流を目的とする四国ブロックYEG連合会のソフトボール大会「Yランドリーグ」と、市民を巻き込んで盛り上がりを見せる藤沢YEG(神奈川県)の「藤沢ワインまつり」を紹介する。
Yランドリーグ
「Yランドリーグ」とは、全国のYEGが参加するソフトボール大会のこと。日本YEG第29回全国大会えひめ松山大会が開催された2009年度に、『四国は一つ』を合言葉にしてスタートした。もともとは、愛媛県の松山YEG、東予YEG、新居浜YEG、西条YEGの四つの単会が、相互の交流を深めることを目的に始めた大会だったが、回を重ねるごとに四国以外から参加するチームも増加、最大で20チームが出場するほどの規模に成長した。現在では、四国ブロックYEG連合会が主催する一大事業として定着し、日本YEGからも後援を得ている。今年度は「真剣勝負」をテーマに、18年11月3日に愛媛県松山市で開催された。 今大会の出場は、16チーム(四国内11チーム、四国外からは、京都YEG・福知山YEG・和歌山YEG・岡山YEG・出雲YEGの5チーム)で、トーナメント形式で開催。選手の中には甲子園出場経験者や四国アイランドリーグplusの元選手などもおり、ハイレベルな試合が多数繰り広げられた中、「京都ベネフィッツ(京都YEG)」が見事優勝を勝ち取った。
四国ブロック代表理事で高知YEGの森本太一郎さんに、今回の大会の成果について聞いた。
「本大会はブロック主管事業のため、開催地は順番で毎年変わりますが、他ブロックからも多くのYEGメンバーが参加するだけでなく、観戦・応援に来てくれるおかげで、最大の目的である交流は果たせました。昨年は雨だったため、屋内でドッジボール大会を開催しましたが、雨が上がった後に改めてソフトボール大会を行うなど、臨機応変に対応できることが四国の良さでもあると思います。今後も規模をさらに大きくして、全国のメンバーと交流を深めていきたいです」
今後の展望を愛媛県連事務局で松山YEGの浮田宏行さんに聞いた。
「これまでは全試合終了後に、チーム紹介や表彰式、懇親会を行っていました。しかし、大会に参加するための拘束時間が非常に長いとの意見もあります。そこで、遠方からの参加者に優しい大会にするため、試合が終わったチームから帰路につけるよう、前泊者懇親会を開催し、そこでチーム紹介を行うなど、より参加しやすい大会にしたいと考えています。前日に交流が図れたメンバーと、さらに試合を通じて交流が深まることも期待しています」
四国ブロックでは、Yランドリーグが、同ブロック唯一のスポーツ事業であることから、これからもブロック内で一致団結して、これまで以上に盛り上げるつもりだ。
藤沢ワイン祭り(藤沢YEG)
2018年11月17日、「藤沢ワイン祭り with ジャズマリアージュ」が神奈川県藤沢市役所本庁舎西側市民広場で行われた。
このイベントは、ワインの出荷量日本一のまち藤沢で、ワインとジャズをともに楽しむ祭りである。国内でワインの出荷量が多いのは、ブドウの生産が日本一の山梨県のイメージがあるが、実は藤沢市には大手ワインメーカー・メルシャンの拠点工場があることから、ワインの国内出荷量で日本一を誇っている。そこで、藤沢YEGを中心とした実行委員会は、国内出荷量日本一のワインを切り口に、藤沢の魅力を発信し、商工業の発展につなげたいと考えている。
今回で4回目を迎えたワイン祭りでは、初めての試みとして「乾杯リレー」を開会前に実施した。隣の人と乾杯してワインを1杯飲み、さらに次の人と乾杯して1杯飲む、これを次々に繰り返していくものだ。今回は約300人が参加して、会場を大いに盛り上げた。ただ、ギネス記録は13年にポルトガルで記録された1233人であることから、20年にギネス記録の更新を目指して、来年も行いたいとの決意表明がされた。
乾杯リレー終了後には、世界各国のワインの試飲販売に長い列ができた。地元食材を提供した屋台では、ワインとつまみを味わい、ジャズの生演奏を楽しむ人でにぎわった。また、藤沢の産業の発展を支える技能者・技術者などを認定する「藤沢マイスター」にも選ばれた、メルシャンの滝沢英昭ソムリエを講師に招き、「デイリーワインと食事のマリアージュ」をテーマにした講演を聞きながら、カジュアルな料理とそれに合うメルシャン藤沢工場製造のデイリーワインをセレクトして提供する企画もあり、参加者は熱心に耳を傾けつつ、お腹も満たした。
藤沢YEG18年度会長の重田博章さんに、ワイン祭りを始めたきっかけを聞いた。
「ワイン祭りを行う前は、江ノ島でペットボトルレースを行っていましたが、14年度の関東ブロック大会藤沢大会をきっかけに新しい事業を始めようと考えて生まれたのが、ワイン祭りです。ペットボトルレースは青少年向けでしたが、ワイン祭りは成人向けのお酒のイベントとなるため、単会内ではもっと青少年と関わる事業がいいのではないか、など、いろいろな意見がありました。しかし、藤沢の新たな観光資源を生みだすためにも、ワイン祭りを開催することにしました。実際にやってみると予想を超える多くの人が来られたので、祭りの運営はすごく大変ですが、充実した一日を過ごしています」
来場数は年々増加し、「ワイン祭り」の認知度も高まっている。藤沢YEGでは、今後も藤沢市を「ワインのまち」として盛り上げていく。
取材・写真撮影:日本商工会議所青年部(日本YEG)総務広報委員会
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