五所川原商工会議所(青森県)は1月27日、津軽地方の伝統的なカードゲームの大会、「第25回ゴニンカントランプ世界選手権」を五所川原市民体育館で開催した。当日は、県内外の愛好者や地域に在住の外国人ら360人が参加し、白熱したゲームを繰り広げた。
ゴニンカンとは江戸時代、南蛮貿易を通して長崎に伝えられたとされるトランプゲームだ。ポーカー、ブリッジなどと共に楽しまれていたが、幕末の「花札かるた禁止令」により廃れ、江戸から遠い津軽地方にルールが残ったという。5人一組で2人と3人に分かれ、絵札を取り合うゲームで心理戦に面白さがある。正月や盆など親族が集まる席でよく遊ばれていた。
同所はこのゲームを「津軽の文化」と位置付け、五所川原の冬の風物詩にしようと1995年に同大会を初開催。以来毎年1月に開催している。これまでにゲームソフトの開発(販売終了)やオリジナルトランプの制作などで普及を図ってきた。現在は、地域在住の外国人を大会に招待し、文化交流も行っている。「競技参加者が高齢化し減少傾向にあるが、地域の伝統的な遊びとして後世に伝えたい。若い人たちもぜひ参加してほしい」と同所は話している。
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