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今日から始める“大人”健康生活 Vol.8 職場全体で取り組む花粉症対策

経済的損失を防ぐ、花粉症対策のすすめ

今や日本人の4人に1人が罹患しているともいわれる国民病、花粉症。命に関わる疾患ではありませんが、長期間続く不快症状は生活の質を低下させ、経済的にも少なからぬ損失をもたらします。

例えば、花粉症の主症状であるくしゃみや鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどがあると、仕事への意欲や集中力が低下し、ミスも増えます。食品を扱う職場では、衛生管理の観点からも問題です。食品加工や調理を担当している人がひんぱんにくしゃみをすれば不衛生なことに加え、飲食店などではイメージダウンにもつながりかねません。さらに、業務で車の運転や高所で作業をする場合は、不慮の事故を招く恐れもあります。たかが花粉症とばかにはできないのです。

そうしたことから、花粉症対策は職場全体で取り組むことが大切です。まず、社員全員で心掛けたいのは、職場に花粉を持ち込まないこと。オフィスや工場に入る前に、衣服などに付着した花粉を払い落とす癖を付けましょう。

また、ほこりやたばこなど空気中の汚染物質が症状を悪化させる場合もあります。空気清浄機を用いたり、室内を全面禁煙にするなどの環境対策を取りましょう。

すでに発症している人は、抗アレルギー薬を飲むことで、ある程度症状をコントロールすることができます。特に屋外での仕事が多い人は、花粉にさらされやすいため、医療機関受診の際は医師に業務内容を説明し、症状やライフスタイルに合った薬を処方してもらいましょう。薬は症状が現れる前に飲み始めることがポイントです。

人によってはストレスや冷え、疲労があると症状が強く現れることがあるので、心身を良好な状態に保つように心掛けることも大切です。経営者としても、花粉症対策を通じて社員一人一人が心地よく働けるように配慮することが、職場環境の改善にもつながるのではないでしょうか。

福田千晶(ふくだ・ちあき) 医学博士・健康科学アドバイザー 1988年慶應義塾大学医学部卒業後、東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学科に勤務。96年よりフリーランスの健康科学アドバイザーとして、講演、執筆、テレビ・ラジオ番組への出演などで幅広く活躍。また、診療所などで診察を担当するほか、産業医として企業の健康管理や健康啓発にも携わる。主な著書に『メタボがわかれば寿命がのびる!』(白夜書房)、『体脂肪を燃焼させるスロートレーニング』(永岡書店)など多数

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