日本商工会議所の三村明夫会頭は6日、東北六県商工会議所連合会の鎌田宏会長(仙台・会頭)、釜石商工会議所(岩手県)山崎長也会頭、気仙沼商工会議所(宮城県)菅原昭彦会頭、いわき商工会議所(福島県)小野栄重会頭らとともに、復興庁に竹下亘復興大臣を訪ね、被災地の本格復興に向けた日商の要望書「東日本からの本格復興に向けて~4年間の検証と次の6年およびその先を見据えた対応を」を提出。2015年度までとしている「集中復興期間」の延長などを要望した。(関連記事2、3、5、6面に)
交流人口減など課題山積
三村会頭は、被災地商工会議所の声を集めた日商の要望書の内容に触れ、「まだ復興は終わっていない」と強調。依然として山積している課題について「一つひとつ解決してほしい」と述べ、竹下大臣のリーダーシップへの強い期待を表明した。
竹下大臣は、商工会議所による復興への支援に感謝の意を示すとともに、「地域経済が活性化しなければ復興はない。その上で、しっかりと自立してもらうことが必要。自立が復興の目的である」と指摘。15年度までとなっている集中復興期間が経過した後の財源確保については「全力を挙げる」との考えを示した。
被災地商工会議所の各会頭からは、「区画整理や集団移転などの遅れ」「原発事故の風評被害への具体策の実行」「交流人口の落ち込み」「人手不足」「資材価格の高騰」「商業再生・まちづくりへの支援」「原発事故による営業損害賠償の確実な実施」などへの対応加速を要望。15年度以降の国の継続支援を強く求めた。
竹下大臣は、「外務大臣にも海外に向けて、被災地の復興を伝えてほしいと言っているがまだ十分とはいえない」と指摘。「いまだに輸入制限をしている国もある」と述べ、風評被害への対応の重要性を強調した。
また、竹下大臣は、商業、まちづくり、グループ補助金などの諸問題に触れ、「今後も、復興のステージの変化に応じた取り組みを行っていきたい」との考えを示した。
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