市川市は千葉県北西部にあり、江戸川を挟んで東京都と隣接しています。本年8月1日現在の人口は県内第3位の約49万2000人。ベッドタウンとして人気の高い、多くの魅力を兼ね備えたまちです。 当市の中心部で市役所のある八幡地区は、まちの鎮守・葛飾八幡宮や「中に入ると神隠しにあう」といわれる“八幡の藪知らず”という竹やぶが、今なお残る歴史スポットです。なお、この竹やぶは現在、立入禁止となっています。
北部の市川地区は、万葉集にうたわれた美女「真間の手児奈(てごな)」の伝承地です。また、里見公園は、室町時代後期、北条氏や上杉氏、千葉氏、里見氏などによる合戦が繰り広げられた国府台城の跡です。
こうした多彩な表情をもつ当市で、私は生まれ育ちました。大学卒業後、父が経営する会社に就職し、専務取締役に就任。会社では映画館で上映する白黒ニュースフィルムを再生していました。しかし、映画産業が次第に勢いを失いつつあったことなどから、ほどなくして転職を考えるようになり、そんなころに出合ったのが警備の仕事です。
1964年の東京オリンピックの開会式を見に行った後、立ち寄った選手村できびきび動く警備員の姿に一目ぼれ。66年に友人ら5人と株式会社全日警を設立し、代表取締役に就任しました。当時、警備業はほとんど知られておらず、私も含め、社員たちは営業先で自ら「実演」する日々を送りました。その後、三億円事件やテレビドラマ「ザ・ガードマン」などで警備業の認知度は向上。おかげさまで当社は警備業界で売上高第4位の企業に成長いたしました。
こうした中、わが国の警備の現況を見るとまだまだという気がしています。テロ対策の重要性は年を追うごとに高まっていますが、凶悪犯罪は後を絶ちません。「水と安全はただ」といわれたのも過去の話です。今後も効率的な警備や機械化の推進、24時間監視の強化などを進め、皆さまの安全をお守りしたいと考えております。
私が会頭を務める市川商工会議所は1948年11月に創立され、本年で70周年を迎えます。これからも会員の皆さまに愛され、親しまれる商工会議所を目指し、商業活性化を目的とした「まごころサービス運動」の推進、当市の産業や企業を広く内外にアピールする「いちかわ産フェスタ」の継続開催、地元特産の梨などを活用した「地域ブランド事業」などを積極的に展開してまいります。
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