今日から始める“大人”健康生活 Vol.12 風邪薬の成分を確認しよう

風邪薬の主な成分

風邪の引き始めに市販薬は心強い味方です。早く治すために、薬の成分をよく確かめて選びましょう。

まず、喉の痛み、咳(せき)、鼻水、頭痛など、一般的な風邪の症状の緩和には、総合感冒薬が適切です。熱を下げる鎮痛・解熱薬、鼻水やくしゃみを和らげる抗ヒスタミン薬、咳や痰(たん)に効く鎮咳(ちんがい)薬などが配合されています。配合内容によって種類がさまざまあるので、一番辛い主症状に合ったものを選ぶといいでしょう。

成分の確認は、効能とともにリスクを知る上でも不可欠です。例えば、鎮痛・解熱薬としてイブプロフェンとアセトアミノフェンがよく使われますが、インフルエンザによる高熱には、イブプロフェンはインフルエンザ脳症のリスクを高めるため使用不可となっています。また、新型コロナウイルスの感染者がイブプロフェンを服用すると、症状が悪化するという説もありました。今は支障ないとのことですが、医療機関の受診前に市販薬を飲む場合、アセトアミノフェンを選ぶ方が無難といえるでしょう。

成分が重なる薬を同時に飲むのも、基本的にNGです。例えば、腰痛や関節痛などで鎮痛剤を服用している人が、総合感冒薬を飲むと成分が重なる可能性があります。また多くの総合感冒薬にはカフェインが入っており、コーヒーや緑茶などを同時に飲むとカフェインの過剰摂取になるので控えましょう。

また、持病を治療するために服薬中の人は、飲み合わせに注意が必要です。喘息(ぜんそく)がある人は、アスピリンやイブプロフェンが喘息発作を誘発する場合があり、緑内障や排尿障害のある人が抗ヒスタミン薬を飲むと、症状を悪化させる恐れがあります。不安なときは、主治医に相談してください。

以上を念頭に置いて適切な薬を選べば、症状の緩和を後押しします。そこから風邪を完治させるのはあなた自身。体を冷やさない、疲れやストレスをためない、十分な睡眠を取るなどを心掛け、自然治癒力を高めましょう。

福田千晶(ふくだ・ちあき) 医学博士・健康科学アドバイザー 1988年慶應義塾大学医学部卒業後、東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学科に勤務。96年よりフリーランスの健康科学アドバイザーとして、講演、執筆、テレビ・ラジオ番組への出演などで幅広く活躍。また、診療所などで診察を担当するほか、産業医として企業の健康管理や健康啓発にも携わる。主な著書に『メタボがわかれば寿命がのびる!』(白夜書房)、『体脂肪を燃焼させるスロートレーニング』(永岡書店)など多数
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