4月17日の政府による「緊急事態宣言」の発令で、休業や外出の自粛などを余儀なくされました。こうした中、三つの密(密集、密接、密閉)を避けるため、Web会議システムを使って活動した青年部(YEG)の事例を紹介します。
関東ブロック 栃木県連 日光YEG
「Zoom」でITスキル向上
日光YEG執行部は「コロナの影響で、青年部活動を止めるわけにはいかない」との思いから、事業継続に向け、Web会議システムの活用に取り組んだ。最初に行ったのは、Web会議ツール「Zoom(有料版)」の登録。費用は会費から充当した。Zoomへのログイン方法や会議の進め方などは、日本YEG広報委員会作成の動画で学び、執行部会議を開催した。
ただ、同会議の開催にあたっては、メンバー間のIT環境やスキルレベルを埋めるため、ITに詳しいメンバーが他のメンバーに電話などでアドバイスしたという。当初はハウリングが起きるなどしたが、次第に慣れ、Web会議を開催できるレベルに到達した。そしてZoomを使った同会議では、ホスト画面を皆で共有し、議案書の協議や今後のスケジュール確認などを行った。
同YEGでは、Zoomの機能に慣れたところで、ホワイトボードやブレークアウトルーム(Web会議室上に小部屋をつくる)などを利用して、他の会議もWeb上で開催したいとのこと。また、GoogleなどのWeb会議ツールも試したいと意欲的だ。
新潟県商工会議所 青年部連合会
単会ごとで「Zoom」を使った事業を予定
同県連では、今年度の県連会長がWebに造詣が深く、同県連の日本YEG出向経験者が昨年度末にWeb会議を経験していたことから比較的スムーズに導入できたという。
ただ、Wi-Fi環境のない単会もあるなどWeb環境はさまざまで、全く問題がなかったわけではないと話す。
例えば、Web会議中に隣の席から助言などができずに苛立ちを感じたと言う声や、対面の会議では、全員の顔を見ることはできないが、モニター上では全員の顔を正面から見ることができるため、普段とは違って集中できたという声も寄せられた。また、別の会議では、自分のデスクから参加できるためリラックスし過ぎてしまい、無意識でタバコに火をつけてしまうなどの失敗談もあるという。
同県連ではWeb会議に慣れるまでは、これまでの対面での会議とは違い緊張などに悩まされるメンバーも多いのではないかと見ている。一方で、単会の中には、今年度Zoomを使った例会やWebセミナーを企画しているところもある。例年とは違う厳しい状況下ながら、Web会議は青年部の活動の幅を広げる可能性を秘めている。
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