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「下町育ちの再建王」の経営指南 固定観念、先入観にこだわるな

これから10年で時代は激変します。従って、固定観念や先入観は邪魔ものでしかありません。現実を素直にしっかりと見定めることが重要です。我々が知りたいのは近未来です。自由な発想でアクションを起こしていきましょう。

2026年に沖縄の米海兵隊がグアム島に移る可能性が高く、そうなると日本には安全保障の問題が起きてきます。また1年半後に東京五輪・パラリンピックが終わったら日本は4年間ほど景気が悪くなることは間違いありません。また、26年から30年ごろに米国に代わって中国が経済覇権を握るような方向になってくると、23、24年にはドル安、円高になるでしょう。しかもその円高は、現在の1ドルが110円から70円台というような大幅な変化になるかも知れません。そうなったら、経済は大混乱をきたすでしょう。

これがわずか4年後に現実になるかもしれないのです。日本が不景気に陥り、経済覇権が中国に移ると、全ての流行が変わるのです。

今から30年前、船井総研で私は日本最大級のピアス売り場をたくさんつくり宝石業界を活性化しました。しかしそのわずか10年前には、親からもらった体に穴をあけるなんて罰当たりだといわれ、ピアスをする人は多くありませんでした。30年経った現在、若い人がイヤリングとピアスを大別してとらえることも少なくなりました。ピアスの無い時代からピアスの時代に変わるとき、そこには大きな商機がありました。

また回転ずしは20年ほど前はカウンター席が常識でしたが、徐々にテーブル席が求められるようになり、今では半分がテーブル席です。大きな震災の影響もあったと思いますが、“絆”というキーワードが注目され、10年で回転ずしは家族の憩いの場へと変化したのです。

「今、すべての業種が時代の変わる直前に立っている」そう思って想像力を膨らませてください。時代が変わるとき、商売の中身も変わっていかないと、お客さまに古臭く感じられてしまいます。先頭切って変わることができなくても、方向性を見つつ変わる準備をしていかないと、企業は生き残ることができません。固定観念、先入観にこだわらず、発想を柔軟にしておかないとタイミング良く時流に乗ることができないのです。2年後の不景気のために、どのような対応をとっていますか? 私たちがやらないといけないのは、まずは近い未来に向かってです。

これまで故意に時流予測を避けてきましたが、今私がお伝えしなければいけないのは、仕事のテクニックよりも“時流へのアンテナ”であると感じています。これからは年に数回お話していきたいと思います。

小山 政彦(こやま・まさひこ) 株式会社 風土 代表取締役会長 (前 船井総合研究所 代表取締役会長) 1947年、東京生まれ。開成高校卒。早稲田大学理工学部数学科卒業後、実家のディスカウントストア経営に携わる。84年、船井総合研究所に入社。6年後には売り上げ3億円のNo.1コンサルタントになる。2000年の社長就任後は大証2部から東証1部上場、離職率20%台を6%までに改善、賞与支給No.1企業など経営者としても手腕を振るう。10年には代表取締役会長に就任。13年3月をもって退任し、現在は㈱風土代表取締役会長を務める。著書に『ベタ惚れさせるマネージメント』(講談社)、『9割の会社は人材育成で決まる!』(中経出版)など多数

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社名:株式会社 風土

TEL:03-5423-2323

担当:髙橋

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