目指そう、8020(ハチマルニイマル)健康な歯のための基本習慣10
健康な歯を末永く維持するには、虫歯や歯周病の予防が第一。それには、やはり日々のちょっとした心掛けがものをいう。そこで「歯磨き」「食事」「生活・行動」の観点から、そのポイントを紹介する。
「歯磨き」のポイント
正しい歯ブラシの当て方、歯磨き粉のつけ方、すすぎ方で、原因菌を排除しよう
Point1 歯には90度、 歯周ポケットには45度
プラークの除去には食後の歯磨きが欠かせない。虫歯予防には歯ブラシを歯に対して直角に、歯周病予防には歯と歯肉の間に45度に当てるのが効果的だ
Point2 歯磨き粉は「フッ素配合」を選ぶ
歯のエナメル質にフッ素を作用させると酸に強くなり、細菌をつきにくくする。歯磨き粉の1回の使用量の目安は成人で約2㎝、乾いた歯ブラシにつけて磨くのがコツ
Point3 すすぎの合言葉は「1・10・20」
歯にフッ素をできるだけ残すため、すすぎは1回、10㎖の水で、20秒間ブクブクするだけでOK。味がマイルドで研磨剤の細かい歯磨き粉なら、1回のすすぎでもスッキリする
洗口液はアルコールフリータイプを
洗口液は、歯磨きできないランチのあとや口の中がさっぱりしないときの補助用品として便利。ただし、水分を吸収して口の中を乾燥させやすいアルコール入りは避け、アルコールフリーのものを選ぼう
「食事」のポイント
唾液の分泌を促す食べ物、食べ方を心掛け、原因菌の繁殖を抑えよう
Point4 よく噛んで食べる
唾液には、菌の繁殖抑制、口腔内の酸の中和、歯の修復などの働きがあり、歯の健康維持には不可欠。そこで食べ物をよく噛んで食べ、唾液の分泌量を増やそう
Point5 キシリトールを含む食品をとる
甘味料のキシリトールには、虫歯菌に酸を発生させない性質がある。キシリトールを含むガムやタブレットを日常的にとって、虫歯菌や歯周病菌の活動を抑制しよう
Point6 食物繊維で唾液の質をアップ
食物繊維を豊富に含み、噛みごたえのある食品を意識的に食べて、虫歯菌や歯周病菌を多く含むネバネバした唾液を、水分の多いサラッとした唾液に変えよう
Point7 水以外口にしない時間をつくる
砂糖入りのコーヒーや紅茶、間食などの“だらだら食い”は、虫歯を進める原因に。水をこまめにとって口の中の乾燥を防ぎながら、水以外は口にしない時間をつくろう
「生活・行動」のポイント
日常生活のちょっとしたクセを見直して、歯や歯の噛み合わせをいい状態に保とう。
Point8 いい姿勢を心掛ける
悪い姿勢はあごに負担をかけ、歯にも不調を及ぼす原因に。高さのある枕を使う、足を組む、乗り物で居眠りをする、スマートフォンを長時間使うなどは、すぐに見直そう
Point9 食いしばりを改善する
食いしばる癖があると、歯がすり減ったり、歯周組織を圧迫して歯周病を引き起こすきっかけに。自分なりのストレス解消法を見つけ、心身のリラックスを心がけよう
Point10 体を冷やさない
歯が冷えると、口の毛細血管まで酸素や栄養が行き渡らず、口腔内の免疫力が低下する。ゆっくり湯船につかったり、口の血管マッサージを行って、血流を促そう
口の血管マッサージで「歯の冷え症」を予防
【やり方】
①口の中から、ほっぺたの一番深いところまで歯ブラシの柄のおしりの部分を入れる
②歯ブラシの柄のおしりの先で口の中から外に向かって少し押す
③空いているほうの手に当てるように柄のおしりで押し、少しずつ移動させて上下左右まんべんなくマッサージする
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