札幌商工会議所(北海道)をはじめとする道内経済界は2月22日、「さっぽろ芸妓育成振興会」を設立した。近年、社会経済情勢の変化に伴い減少の一途をたどる芸妓について、若手後継者の発掘や育成、活躍の場の形成を支援することが目的だ。
かつて全国有数の花街であったススキノは、最盛期の1950年代にはお座敷を持つ料亭が40件、芸妓も300人以上いたといわれているが、現在その数は10人まで減少、大部分は高齢であることから長年培われてきた技能の伝承が危ぶまれている。この状況を打開しようと元料亭の女将が新人発掘・育成を表明、同所などへ支援を要請した。
これを受け同所などは、伝統文化の継承と観光活性化に寄与するものとして同会を設立した。同会は、同所を事務局として今後、さっぽろ名妓連を通じた新人芸妓育成に関わる助成や、芸妓文化の周知・普及のためのパンフレット作成、イベント開催などの広報活動を行っていく。
同会の会員数は、3月末現在で法人が200件、個人104件となっている。設立総会では約120人が参加して事業計画などの審議が行われ、議事終了後の懇親会では、さっぽろ名妓連による踊りが披露された。
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