日本商工会議所は4日、ミャンマー連邦共和国のアウン・サン・スー・チー国家最高顧問の来日に合わせ、日本経済団体連合会と共催で歓迎昼食会を都内で開催した。会合には日本とミャンマーの政財界などから約60人が出席。スー・チー氏は、「短期的な成長ではなく、持続的な堅調な成長を遂げられる国でありたい」と述べ、日本からの投資と技術支援に期待を寄せた。
乾杯のあいさつをした日商の三村明夫会頭は、来年1月に日商としてミャンマーへの大型経済ミッション派遣を予定していることから、両国経済関係のさらなる緊密化に向け、現地でのスー・チー国家最高顧問との会談を要望。「日本経済界として、今後さらに多くの日本企業がミャンマーでビジネスを展開し、発展に貢献できるよう取り組んでいきたい」と述べた。
また、日本が戦後の高い経済成長を実現する中で、大気汚染や水質汚濁といった環境問題を国民の努力と新たな技術開発によって克服してきたことに触れ、「こうした経験を持つわれわれ日本の企業・産業界だからこそ、ミャンマーの自然を大切に守りながら、持続可能な経済成長の実現に向けて、お手伝いができるのではと自負している」と日本企業による協力をアピールした。
スー・チー国家最高顧問は、ミャンマーにおける若年者の就職状況の厳しさを強調。雇用創出につながる日本からの投資やインフラ整備に対する支援を求めるともに、投資に関する課題解決に向けて積極的に取り組む姿勢を示した。
昼食会では、日商と東京商工会議所が事務局を務めるASEAN・日本経済協議会の大森一夫副会長が日商のミャンマーに関する活動について説明。今年の9月にミャンマー商工会議所連合会との合同会議を都内で実施したことなどを紹介した。
最新号を紙面で読める!