皆さんは、少林寺拳法をご存じでしょうか。中国発祥の武術と思うかも知れませんが、実は日本が発祥。開祖 宗道臣が、中国の武術を基に1947年に香川県多度津町で創始したものです。私は20年ほど前、会社に拳法部ができた時に始めました。本山が地元にあるので随分と助かりました。同拳法は、拳禅一如の修行により、心身ともに健全な人材を育成し、より良い社会づくりを目的としています。会員企業の活力強化と地域社会の活性化を目指す商工会議所と、相通ずるものがあると思います。
また、弊社は四国内の鉄道網を経営していますが、発祥が多度津。今も社内で唯一の車両整備工場が所在しています。その多度津にも商工会議所があり、今も昔も産業の盛んな町で、縁を感じます。
さて、当所は本年2月に創立140周年を迎えました。東京商工会議所などに遅れること2年、高松市が市制施行する10年も前のことで、先人の気概に感心しています。
現在の当市は、香川県の県庁所在地で人口約42万人。市街地の北側のまち並みに連接して港があり、「瀬戸の都」と呼ばれます。商業、サービス業が盛んな都市です。ちなみに当所会員の半数余が小売商業およびサービス業部会に属しています。
また、当市はかつて国鉄の宇高連絡船が就航し、四国の玄関口だったことから、四国を管轄する国の出先機関や全国展開する企業の支店などが置かれている「支店経済都市」、昔から「四国の中心拠点たらん」としてきました。また文化的色彩も強く、2010年から3年ごとに開催される「瀬戸内国際芸術祭」は、世界的にも有名になってきましたが、その中心地は高松。06年から4年ごとに開催される「高松国際ピアノコンクール」も4回を数え、若手ピアニストの登竜門となっています。伝統的な盆栽も、近年はアートとして見直されており、関東では埼玉県の大宮が有名ですが、日本の松盆栽の8割は高松産だそうです。当所も創立140周年を機に、松盆栽をイメージしてデザインしたシンボルマークを使用しています。
弊社はJR7社の中で最小。今でも事実上、国が株主という「変な会社」です。しかし、地域の元気が全ての大本。地域代表である商工会議所とは比較になりませんが、目指すところは一緒です。これからも、商工会議所、少林寺拳法、JR四国の三密で、地域活性化に力を尽くしたいと思います。
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