栃木商工会議所などは7月16~18日、イタリアを訪問し、ローマ、ナポリの2都市で栃木県産日本酒の試飲会を実施した。同事業は、食文化情報の発信と販路開拓などを目的に、食の格付け権威でもあるイタリアのガンベロロッソ社と共催で開催したもの。栃木県酒造組合が協賛となって県内17の蔵元でつくられた日本酒38銘柄を提供した。
今回の事業は、昨年10月に同所の大川吉弘会頭が名誉会長を務めるジャパンソルト株式会社とガンベロロッソ社が、イタリア料理アカデミーを東京で開催した際に、ガンベロロッソ社から日本酒の格付けも行いたいとの申し出を受けたことがきっかけで実現。格付け事業の前段階として、イタリアでの反応をうかがうために、現地での試飲会を実施した。
16日は、ガンベロロッソ社本社で現地のバイヤーやトレーダーなどを招き、日本酒のセミナーを開催。さらに、ローマの船上レストランでも試飲会を行い、盛況となった。
17日は、現地のバーテンダーを主な対象に、日本酒のカクテルセミナーを開催。宇都宮カクテルクラブのメンバーが登壇し、日本酒を使ったさまざまなカクテルを提案した。16、17日はそれぞれ約300人の来場者でにぎわいを見せた。
18日は、ナポリに場所を移し、一般消費者約500人を招いて試飲会を開催。ガンベロロッソ社から日本酒を使った料理なども提供され、イベントは好評を博した。
また、3日間ともに栃木県知事・福田富一氏のビデオメッセージを放映。栃木県の日本酒の魅力を発信した。 同所担当者は、「イタリア人が日本酒をじっくりと味わって飲む姿が会場で見られ、今後の海外販路拡大へのチャンスを実感した」と話している。
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