日向商工会議所(宮崎県)は昨年11月26日、日向市内の道の駅「とうごう」に地元産の〝耳川杉〟を使った巨大な福耳像を設置。訪れる人を楽しませている。
ふっくらとした大きな耳たぶが特徴的なこの福耳像は、高さ約2m、幅1・6m。樹齢100年以上の耳川杉の原木を使い、地元の工芸店が約1カ月半かけて制作した。設置当日に行われた除幕式には、地元の保育園の園児たちが参加。すべすべとした木肌の感触を楽しんだり、記念撮影をするなど、にぎやかなお披露目となった。
この福耳像を企画・設置したのは、同所が地元の木工関係者と組織する耳川流域林地残材木工協議会。日本一のスギの産地である宮崎県と、その生産量の3割を占める耳川杉のPRを目的に、文字通り耳のように蛇行して地元を流れる、耳川の形にちなんだ像を制作したという。
同協議会は昨年12月、道の駅を訪れる市内外からのお客を対象に、福耳像についてのアンケートも実施。「触ると願い事がかないそう」「宝くじが当たるよう祈願した」と〝縁起物〟として評価する声が最も多く、同市の新名物となりそうな人気ぶりだ。
同協議会は、「地元では、木材価格の低迷などから地場産業の林業が冷え込みがち。耳川杉をブランド化し、林地残材(木材を精製する際に出る端材や間伐材など)の活用や販路開拓につなげるため、今後も新商品開発など、さまざまな活動に取り組みたい」と意気込みを語った。
問い合わせは、同所(☎0982・52・5131)まで。
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