日本商工会議所は昨年11月26日、「第1回中国環境ビジネスセミナー」を開催。約30人が参加した。
本セミナーは、中国における省エネ・環境分野への進出に関心のある中小企業などを対象にしたもの。セミナーではまず、中国大使館経済商務処の羅暁梅参事官から「中日省エネ・環境保護協力の現状と課題」について話を聞いた。羅参事官からは、中国の環境政策の方向性や、来年で8回目を迎える官民合同の「日中省エネルギー・環境総合フォーラム」が2年ぶりに再開されることなどが紹介された。
続いて、日中環境協力支援センター・市場リサーチ部の稲田健志次長が「中国環境分野の最新動向と有望な環境ビジネス市場」について講演。稲田次長は、「中国の対日施策方針に変化の兆しがある」と指摘。「一時は冷え込んだ両国の経済交流が環境をはじめとする分野で増加傾向である」と強調した。また、環境対策において、「中国は、わが国の知見を活用したいと考えている」と語った。さらに、大気汚染で世論が喚起されており、社会安定化のために環境対策が不可欠な状態にあると指摘した。このため、環境に関する規制が先進国レベルに厳格化されつつあると強調した。最後にこれらを踏まえ、同国における環境ビジネスで、どの分野が有望であるかを説明。大気・水・ゴミなど10分野を挙げた。
なお、本セミナーは全3回シリーズ。次回2回目は1月30日、日中環境協力支援センターの大野木社長を招いて「中国環境・省エネビジネスの攻略法(仮題)」をテーマに開催予定。3回目は2月12日に実施することにしている。
※セミナーの申込みや問い合わせは、日商国際部(☎03・3283・7532)まで
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