日本商工会議所の三村明夫会頭は2月6日、都内で開催された東日本大震災沿岸部被災地区商工会議所連絡会(代表=浅野亨石巻商工会議所会頭)に出席(写真)。同会議に参加した被災地域の商工会議所と意見を交わした。
会議の冒頭、新たに同会議の代表に就任した石巻商工会議所(宮城県)の浅野会頭が、「これからの3年間が一番大切な時期。きちんと目に見える形で復興への取り組みを進めていきたい」とあいさつした。
また、これまで代表を務めた気仙沼商工会議所(宮城県)の臼井賢志名誉会頭は、「復興のスピードは意外と遅く、当初想定していなかった問題も多く起きている。これからも風化が進まないよう力を尽くしたい」と述べた。
続いてあいさつに立った三村会頭は、「震災から3年が経過し、復興へのステージも新たな局面を迎えようとしている中で、支援も再整理する時期に来ている」と指摘。「本日、皆様からいただいたご意見を踏まえ、日商として要望をとりまとめたい」との考えを示した。
その後に行われた意見交換では、被災地が現在、直面する問題を報告。参加商工会議所からは、「建設工事関係が課題。資材が高騰していることに加え、技術者も減っている」(釜石)、「緊急に仮設店舗で営業を再開した人が店舗を本設にしようとした際、十分な補助が受けられない状況がある」(気仙沼)、「(原発の)汚染水のニュースが流れるとすぐに観光客に影響がでる」(いわき・ひたちなか)などの報告があった。
その後、浅野代表が三村会頭に、連絡会メンバー商工会議所の要望書を手交した。これを受けて三村会頭は、「直接話しを聞いて、問題意識がはっきりした」と強調。「復興大臣だけではなく、各方面に積極的に働きかけたい」との意欲を語った。
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