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会頭会見 夏の電力 本質的な議論を 「3E+S」の視点ベースに

会見する三村会頭

日本商工会議所の三村明夫会頭は17日、定例記者会見で、今夏の電力需給と原発再稼働についての記者からの質問に対し、「電力の供給余力がどの程度あるかということは停電を避けるために重要」とした上で、「原発再稼働の問題は、夏を乗り切れるか乗り切れないかという点だけで捉えてはいけない。日本のエネルギーミックスをどうすべきかという本質的な観点から議論すべき」と指摘。本来、国のエネルギー政策のベースとなる「3E+S」(安定供給=エネルギー安全保障、コスト低減=効率性、環境負荷低減、安全性)の視点が重要との考えを強調した。

さらに、「二酸化炭素排出の問題も、この数年間あたかも忘れられたかのように扱われているが、地球温暖化防止のための取り組みは大変重要である」と指摘。原発停止の代替としてLNGなどに過度に依存している現状に疑問を呈した。原子力規制委員会の審査が遅いという指摘があることについては、「審査の迅速化より、むしろスケジュールを明確にした方が良いと思っている」との意見を述べた。

また、賃上げに対する政府の関与についての質問に対して三村会頭は、「基本的には、賃上げは個々の企業が決定すべき事項」と述べ、「経済が順調に回復し、企業が先行きに希望を持ちながら、なおかつ収益が上がれば、個々の企業の判断で継続的に賃上げを行うと思う」との考えを改めて表明。「そのような条件をいかに作るかが政府のなすべきことである」と述べ、今回、長期のデフレ状況からの脱却のため、賃上げに例外的に政府が介入したことに関しては前向きの評価をしたものの、「毎年、毎年、政府が労使交渉に介入することはおかしい」との考えを示した。