地方創生の核となる中小企業・小規模事業者への支援強化に向け、各地の取り組みが本格化している。今回の「挑む」では、県下一斉巡回を行い、事業者支援に成果を上げている好事例を紹介する。
岡山県下の12商工会議所は4月18~22日の一週間、岡山県商工会議所連合会が中心となって県下一斉に事業者巡回を実施した。同事業は平成24年度から、毎年春と秋の2回実施しているもので、今回で9回目。商工会議所の経営支援事業の周知や、その活用を促進することを目的に、毎回一週間の期間を設けて集中的に行っている。
期間中は、統一スローガンである「かけ巡る かけ回る 解決するため 伺います 経営パートナー 商工会議所」のもと、各商工会議所の経営指導員が、会議所利用が少ない会員事業者や非会員事業者などを訪問。中小・小規模企業支援策を説明した専用チラシなどを持参して、PRを行っている。
目標としている巡回事業者数は、経営指導員1人あたり30件、県下では2000件で、27年度実績は、春が2096件、秋が2397件で、いずれも達成。巡回をきっかけに、事業者からの融資相談や経営相談などが増えるなど、商工会議所の利用促進へつながることも多く、訪問を受けた事業者からは、「知らなかった支援内容などもあり、商工会議所を身近に感じることができた」などと好評の声が上がっている。
また、県下商工会議所が連携して一斉に巡回をすることで、経営指導員の意識向上にも役立っている。毎回、巡回初日の朝には出発式も行われ、岡山県連の恒例事業として今後も継続して実施する予定だ。
最新号を紙面で読める!