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困ったときの下請かけこみ寺 ー相談事例アドバイス2ー 原因と責任の見極めが大切

このコーナーでは、下請取引に関する「かけこみ寺」に相談があった事例を参考に、中小企業の取引上のトラブルや疑問点の解決の基本的な考え方や留意点を解説します。今回は「下請代金支払遅延等防止法(下請法)関係」の「指示された部品の不具合の発生とやり直し」についての相談事例をご紹介します。

原因と責任の見極めが大切

Q.A社(資本金3000万円)は、B社(資本金3億円超)から製造機械に組み込まれる部品を製作し、既製の金具に取り付けて納品する仕事を受注しました。金具はB社の指示したものを使用していましたが、納品したものの金具部分に亀裂が発生しました。このため納品した製品のやり直しと、さらにB社が修理にかかった費用の半額の負担をA社に求めています。B社との取引には契約書はなく、今回の発注も注文書と設計図や仕様書を示されただけです。B社との話し合いで注意すべき点を教えてください。

A.A社とB社の取引は、「製造委託」に該当し、B社の資本金は3億円を超え、A社の資本金は3億円以下(3000万円)であるため、下請法の資本金基準(3億円基準)を満たしており、下請法が適用されます。納品した製品のやり直しをB社がA社に求めている点について、下請法では、下請事業者の責めに帰すべき事由がないのにやり直しをさせることを禁止しています(法4条2項4号)。本事例では、金具部分の亀裂がA社の責めに帰すべき理由があるかどうかがポイントとなります。B社が指定した金具自体に不具合があったのか、取り付け方に問題があったのかが問題です。

本件では、B社に指示された金具が原因と思われますので、A社としては、まず、B社に対して亀裂の原因に関する根拠を示す資料などを提示するよう求めるべきです。その上で、第三者に原因を分析してもらうことが重要です。B社が指定した金具自体に不具合があった場合は、B社は下請法の「不当なやり直しの禁止」に違反する恐れがあります。さらに、A社に修理に掛かった費用を負担させることはできません。

<留意点>発注者から指定された部品の不具合が製品の不具合をもたらす場合もあるので、仕様書の内容、原材料の指定の有無などを明確にするため、契約書を取り交わす必要があります。また、納品したものに瑕疵(かし)などが発見された場合は、まず、原因と責任を見極めることが大切です。仕様・作業内容・指示内容などに照らして異常・瑕疵があるのか、それは誰の責任なのかをしっかりと確定することが重要です。

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