絹から生まれた日本屈指の祭り
周囲を山々に囲まれた盆地にある埼玉県秩父市。市域の大部分が秩父多摩甲斐国立公園や、武甲・西秩父といった埼玉県立の自然公園に指定されており、豊かな自然に恵まれている。
その秩父が一番のにぎわいを見せるのは、毎年12月2・3日。そのときに開催されるのが京都の祇園祭、飛騨の高山祭とともに「日本三大曳山祭り」に数えられる秩父夜祭だ。例年15万人以上が訪れる一大イベントである。
秩父商工会議所の西村耕一会頭は「秩父は養蚕と製糸が盛んでした。夜祭も秩父神社で行われていた絹織物の市、絹大市の発展とともに大きくなっていったようです。祭りで使われる笠鉾や屋台は多額のお金と高度な技術でつくられており、国の重要有形民俗文化財に指定されています。地元の人間としてこれだけのものをつくるお金と技術が秩父にあったということを誇りに思いますね」と語る。
最新号を紙面で読める!