今回は、PETボトル、ガラスびん、紙製容器包装のリサイクルをご紹介します。
まずは、PETボトルのリサイクル状況から説明します。日本全体のPETボトル生産量は、年間約60万tです。そのうち、家庭から排出される約30万tが、市町村によって収集されます。残りの約30万tは、事業系の一般廃棄物として、事業者が処理します。容リ法の基本方針には、「容リ協会への円滑な引き渡し」が明記されていますが、市町村が収集する30万tのうち20万tしか容リ協会に引き渡されていません。
引き渡されたPETボトルは、リサイクラーの工場で異物除去、洗浄、破砕などを行い、フレーク(PETボトルを細かく砕いたもの)やペレット(フレークを熱して、さらに不純物を除去したもの)となります。リサイクル製品の利用用途の割合を見ると、自動車内装材、インテリア・寝具、衣類などの繊維製品に約45%、卵パック、青果物トレーなどのシート製品が約40%、飲料用ボトル、洗剤・日用品用ボトルが約10%となって国内循環されています。また、消費者が分別排出する際に、PETボトルに付いているキャップとラベルを外して排出すれば、より品質の良い再生利用をすることができます。
最新号を紙面で読める!