経済産業省はこのほど、IT・データ分野を中心とした専門的・実践的な教育訓練講座を経済産業大臣が認定する「第4次産業革命スキル習得講座認定制度」を創設した。同制度への認定申請の受け付けは9月中旬を予定。申請に当たっての事前相談を、9月22日まで受け付けている。
「第4次産業革命スキル習得講座認定制度」は、IT・データを中心とした将来の成長が強く見込まれ、雇用創出に貢献する分野において、社会人が高度な専門性を身に付けてキャリアアップを図る専門的・実践的な教育訓練講座を経済産業大臣が認定する。制度の検討を行った経済産業省の有識者検討会の報告書では、「技術革新に伴い、仕事で求められる能力・スキルが大きく変革していることから、急激な産業構造の展開に対応するためには、産業構造の将来変化などを織り込み、IT・データなどの分野に重点化した人材育成の抜本強化と成長産業への転職・再就職支援が鍵」と指摘。企業・産業の競争力や生産性向上などに資する社会人の職業能力向上を図る機会の拡大を目的に、同制度を創設した。
初回は、平成30年4月以降に開講する社会人向けの講座を認定する。認定の対象となる分野は、AI、IoT、データサイエンス、クラウド、高度なセキュリティーやネットワークなどとなっている。また、講座の要件として、育成する職業、能力・スキル、訓練の内容を公表していることや実習、実技、演習または発表などが含まれる実践的な講座がカリキュラムの半分以上を占めていることなどが定められている。
なお、厚生労働省において、経済産業大臣が認定した教育訓練講座のうち、厚生労働省が定める一定の要件を満たすものを「専門実践教育訓練給付」の対象とすることが検討されている。
詳細は、http://www.meti.go.jp/press/2017/08/20170807003/20170807003.htmlを参照。