豊橋での夕食は、毎回おでんと決めている。ウナギ、カレーうどん、いなりずしなど心ひかれる豊橋名物は数あるが、ちくわや揚げはんぺん、ごぼう巻きなどおでん種の練り物が半端なくうまいのだ。むっちり詰まった歯ごたえ、弾力性、そして水揚げしたばかりの魚をあぶったような濃厚な魚の旨み。それらが、豊橋市民なら誰もが知る「ヤマサちくわ」のものだと聞き、自宅で鍋料理をするときは取り寄せるほどにもなった。
ちくわ、かまぼこ、揚げ物、焼き物、はんぺんなどなど、販売する練り物は50種以上。シャキッとした歯触りのえびくわい団子、国産スルメイカをふんだんに使ったイカそふとなどオリジナル商品も多々あるが、やはりぜひちくわを食べてみてほしい。グチ、エソ、ハモなどの高級鮮魚を中心とした6、7種類の魚肉を使用し、昔ながらの石臼で職人がすりあげ、あぶり焼きにしている。一味も二味も違うのは伝統と技があってこそだ。両端が白く真ん中が焼けている一般的な焼きちくわは「豊橋ちくわ」と言われるが、この焼き方を生み出したのもヤマサちくわという。
豊橋の夏の風物詩・手筒花火を再現したパッケージにちくわをつめた「三河煙火 手筒竹輪」は手土産に人気。
Data
社名:ヤマサちくわ株式会社
所在地:愛知県豊橋市下地町橋口30-1
電池:0532-52-7139
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