宮城県大崎市
船乗りに正確な地図と羅針盤が必要なように、地域づくりに客観的なデータは欠かせない。今回は、宮城県北西部に位置し、古くから交通の要衝であった旧・古川市と周辺6町が合併して発足した、緑豊かな人口約13万人の大崎市について、まちの羅針盤(地域づくりの方向性)を検討したい。
電子部品・デバイスに依存する地域経済
大崎市は、世界農業遺産である江合川・鳴瀬川流域の水田農業地帯「大崎耕土」で知られている。巧みな水管理を柱に、生き物との共生などとのつながりが生み出す持続可能な農業システムが評価され、2017年に認定された。当市の経済を見ても、「農業」「林業」が域外から所得を稼ぐ移輸出産業となっており、地域の特徴を表している。
最新号を紙面で読める!