北大阪商工会議所(大阪府)はこのほど、枚方市内に自生するヨシを活用した商品企画などに取り組むアトリエMayや繊維関連事業者などと「世界初のヨシ糸が地域を紡ぐプロジェクト」を立ち上げた。
京都から大阪に流れる淀川の鵜殿に自生するヨシは古くからすだれや雅楽の篳篥(ひちりき)などに活用されてきたが、近年、地場産業の衰退により保全活動が鈍り、生育に影響が出ているという。同プロジェクトでは、ヨシを活用して衣類や靴下などの魅力ある商品を開発することで、地域の自然や伝統・文化を守り、地域が活性化することを目指す。
同所は枚方市、交野市、企業、大学などと共に「枚方・交野天の川ツーリズム推進協議会」を構成しており、2017年からヨシ紙をラベルに使用した日本酒の開発を支援するなどヨシの活用を推進している。プロジェクトの事業化継続に向けた資金づくりのために多くのクラウドファンディングを手掛ける「READYFOR(レディーフォー)」に特設サイトを開設。目標額として200万円を設定し、3月10日から支援を募った。
募集が終了した4月9日には、239万5千円が集まり、目標額を達成。集まった支援金で、ヨシ糸の製造に向けて活動している。
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