日本商工会議所はこのほど、「リテールマーケティング(販売士)検定試験」を随時施行が可能なネット試験方式(CBT方式)に変更することを発表した。試験実施から採点、合否判定までをインターネットに接続されたパソコンを活用して実施。7月28日から新方式により試験を開始する。
リテールマーケティング(販売士)検定は、これまで全国統一の試験日にペーパーによる試験で実施していたが、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により、昨年7月の試験は検定創設以来、初めて中止。多くの学習者が受験機会を喪失する事態となった。
日商では、新型コロナウイルス感染症や近年頻発している自然災害などによる施行中止のリスクを回避し、受験者への安定的かつ継続的な受験機会の提供などを目的に、ネット試験方式に全面移行を決めた。
今回の試験方式の変更で随時試行となることから、受験者の多くを占める流通・小売業従事者にとっては、多様な勤務形態に合わせた受験が可能となる。また、自身の学習到達度や進捗(しんちょく)度合いに応じた受験が可能となり、受験機会の拡大にもつながることが期待されている。
試験は、7月14日から予約が始まり、同28日から試験を開始。商工会議所が認定した全国約150カ所(7月2日現在)に設置された「テストセンター」で受験できる。
随時施行となるため、受験者は自身の都合と各テストセンターが定める受験可能日時を調整の上、試験日時を決定できるようになる。実際の試験では、受験者ごとに異なる試験問題がインターネットを介して受験者のパソコンに配信され、受験者はパソコン上で解答を入力。試験終了後に、自動採点が行われ、試験結果が判定される流れとなる。
リテールマーケティング(販売士)検定は、1974年に創設。47年間の全級受験者は、延べ200万人を超え、合格者に付与される「販売士」資格の登録者は約16万人(2021年6月現在)となっている。
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