奈良商工会議所、奈良教育大学、行政、観光協会、旅館・ホテル組合などで構成する「奈良新しい学び旅推進協議会」は、市内宿泊施設と連携し「親子で学ぼう!SDGs親子ワーケーションプラン」を8月22~24日に2泊3日で開催した。同プランは、持続可能な社会の創り手育成と地域観光産業の復活につなげるための実証事業「奈良SDGs学びの旅」の一環。協議会では、奈良の観光資源をSDGsを学ぶための教育資源として捉え、新しいスタイルのラーニングツーリズムのコンテンツづくりに取り組んでおり、実証事業の成果を生かし教育旅行・企業研修の関係者に売り込んでいく。
昨年11月に設立した協議会では、「奈良SDGs学び旅」をテーマに観光庁や奈良県、内閣府からの補助金を活用し、奈良の自然や伝統に触れながらSDGsの考え方を学び、課題解決力を育むことができるプログラムを多数企画した。具体的には、小学生・ファミリー向けSDGs体験プログラムや伝統地場産業との連携によるSDGs学び旅プログラムの開発など、専門知識を持ったガイドと共に巡るコースを造成。コースのツアーで利用できる教育旅行・企業研修用の冊子も作成した。
また、宿泊・観光・交通事業者の社員を対象にした研修セミナーや学校・旅行会社へ向けた販促・商談会なども順次実施していく予定。受け入れ側、送り出し側双方に「奈良SDGs学び旅」のコンセプトを浸透させていく。
これまでに、奈良の自然や仏閣を中心としたコースを巡るフィールドワークや旅館組合向けの体験ツアーなども実施。8月に開催した「親子で学ぼう!SDGs親子ワーケーションプラン」では、夏休み期間に親子で楽しめる体験ツアーのほか、子どもだけで参加する体験プログラムも用意し、その間に保護者が仕事に集中できるようなプランで参加者から好評を得た。10月以降は、奈良公園・春日山原始林をフィールドとしたファミリー向けイベントの開催、国内外から視聴体験できる奈良SDGs学び旅オンデマンド動画の制作、地元高齢者向けのSDGs学び旅などを実施予定。
次年度以降は、県の世界遺産をSDGsでつなぐ多泊型商品や宿泊を伴う教育旅行の販売などに取り組み、多世代で楽しく学べるSDGs体感都市の実現を目指していく。
詳細は、https://nara-manabitabi.com/を参照。
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