日本・東京商工会議所はこのほど、第8回総合政策委員会(小林栄三委員長・日商特別顧問)をオンライン形式で開催した。会議には、日商の三村明夫会頭のほか、全国の会頭、副会頭ら委員約40人が出席。農林中金総合研究所の尾中氏から「商工会議所と農協の連携事例のポイント」、JA三島函南の外岡氏から「みしまコロッケ」の取り組みについて話を聞いた。
農林中金総研の尾中氏は、商工会議所と農協の連携の意義と効果について、「連携による新たな活動・サービス・商品の誕生」「地域のフラッグシップ・ブランド(地域を代表するブランド)の確立」「メディア露出機会の増加」などを指摘。西脇商工会議所(兵庫県)と地元の「JAみのり」の連携で生まれたご当地グルメ「西脇ローストビーフ」の波及効果、市川商工会議所(千葉県)と「JAいちかわ」の「市川の梨」ブランドの展開事例などを紹介し、「危機意識の共有」「長期的視点」など成功のポイントを示した。
三島商工会議所(静岡県)との連携による特産の三島馬鈴薯を使用した「みしまコロッケ」の取り組みを説明した外岡氏は、関係者が設立した「みしまコロッケの会」を中心とした各種取り組みを紹介。農商工連携による誘客拡大や生産への好影響を強調している。
三村会頭は、「地方を活性化する鍵は農林水産業だ」と指摘。商工会議所と農協の連携については、相互に活用する余地は十分にあるとの考えを示した。
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