日本商工会議所青年部2021年度の活動も残すところ2カ月。本年度活動の集大成として2月23~26日に開催される第41回全国大会「SETOの都 香川たかまつ大会」を控える木村麻子大会会長と日本YEG吉川正明会長に、「日本YEGの必要性と今後の在り方、そのための全国大会での取り組み」についての思いを聞いた。
100年、200年後の未来を見据えて
―全国のYEGに集う中小企業が抱える課題は何だと思いますか?
吉川 少子高齢化を一因とする人手不足、そして後継者不在というのは、中小企業の直面する課題であると思います。企業の生産性を高め効率良く運用するには、ITで補うことでほぼ解決はできることから、ITスキルが高い人の採用や、女性が活躍できる仕組みづくりが重要になってくると思います。
木村 今の社会は世界的にパラダイムシフトが起こっており、常識が変わり新しい価値が生まれる特別な節目だと思います。そのような中で生まれる少子高齢化や環境に対するさまざまな問題を解決するためには、視点を変えていかなければなりません。今の日本はその視点を持つことが難しく、視野を広げてダイバーシティ推進など世界のモデルになれる国・都市になれるよう、変化を許容していけるかが今後の課題だと思っています。
―これらの課題について日本YEGとして取り組むべきことは何ですか?
木村 新しいものを許容する姿勢が必要となってくると思います。21年度の日本商工会議所青年部は、吉川会長が全てを迎える姿勢を感じさせることで、女性の出向者が増え多くの発言の場が生まれています。そういった新しいものを生み出せる、新しい道を切り開いていくことが、私たち青年経済人の役割であり、日本をけん引していけるのだと思います。
吉川 今年度の全国大会は中小企業の課題に向き合い、100年、200年後を見据えて解決へのヒント・貢献ができるような大会を目指しています。現状、課題について具体的に何をしていいのか分からない中小企業が多いと思います。全国大会を通じて何かを感じ、持ち帰ってほしいです。
木村 全国大会への思いとしては、地域の未来を担う青年経済人のリーダーとしての資質向上と出会いと研さんの場をつくり上げていきたいと思っています。また、地域の思いを大切に持続可能で豊かな自然と人との共存を表現したいです。まさにSDGsを推進していきます。
具体的な取り組みとしては、大物産展で飲食などのイベントゴミをその場で処理してしまえる機械を導入し、循環型会場をつくる予定です。SDGsに関心のない人にも方法論を感じ、学び、そこから人が育っていく、そんな大会にしていきたいです。
吉川 日本YEGでは出向者や各大会参加者のつながりが楽しい・元気といった前向きな姿勢を全国に見せることができる。地域の新しい取り組みが全国に化学反応のように広がり、前向きな人がより増えることがこれからの時代に必要だと思います。
プロフィール
取材・写真撮影:日本商工会議所青年部(日本YEG)広報★ブランディング委員会
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