川口商工会議所(埼玉県)は3月16~21日、ものづくりの魅力を発信するイベント「川口まちこうば芸術祭2022~アートと町工場が交差したミチとコトとモノ~」を市のアートギャラリー施設で開催した。6日間で多くの来場者に職人の技術に触れてもらうとともに、企業の製品開発・販路開拓につなげた。
芸術祭は、川口の「ものづくり」の魅力を体験してもらうために毎年開催しているイベント「川口オープンファクトリー」のスピンオフ企画として、工場見学では伝えきれないものづくり企業の魅力を発信するために2019年に始動したプロジェクト。若い世代や工場に興味がなかった人に訴求するため、市内まち工場とアーティスト・デザイナーのコラボレーションによるデザインと技術が融合した新たな製品・作品を開発してきた。
当日は、まち工場5社(栗原精機、かねよし、新光ステンレス研磨、フジテック、マエダ)と地元のデザイナー、ディレクターを務めた共立女子大学の石田和人教授による巧みな技術を集結させたユニークな28作品を展示。まち工場ならではの「金属」の特徴を生かして製作したチェア、花瓶、花火バーナーなどおしゃれでデザイン性に富んだ作品が並び、地域の金属加工技術を広くアピールした。参加企業からは、「来場者から作品の技術を理解していただき、大型の新規案件をもらった」「製品への感想や商品化の要望を多数もらったので、ブラッシュアップして販売まで持っていければ」など前向きな声が多く届いた。
イベントの特設ページでは、事業者のメッセージやコラボレーション作品のPR動画などを公開中。今後も、まち工場のブランド力向上を目指し、企業、アーティスト、大学など地域一体となって川口のものづくりの魅力を発信していく。
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