西尾市は愛知県西三河の南部に位置する人口17万人の温暖な気候のまちです。「西尾の抹茶」「一色のウナギ」「エビ煎餅」などが有名ですが、デンソーの国内最大の工場や、アイシンの工場などの自動車関連企業も多く、税収の70%は製造業に依存しています。
当社は1918(大正7)年に創業、今年で105年となります。創業者の祖父から現在の息子で四代目です。社是「和と努力」の下、創業100周年に「デミング賞」を受賞、その後、社長を息子にバトンタッチして2021年に「デミング賞大賞」を受賞しました。
また、環境先進企業を目指してカーボンニュートラル(CN)にも積極的に取り組み、「オティックスの森づくり」と銘打ち、本社技術棟から各工場周辺に約3万本の苗木を植える活動を、地域住民や地元の小学生、取引先、従業員の協力で行っています。さらに、地域への貢献・共生のため、友人の企業と協力し、16年間続く「西尾市中学生リーダー養成塾inトヨタ白川郷自然学校」を開校。中学生30人が3泊4日で参加しています。
祖父の時代は繊維業が隆盛で、縦糸を整える「整経機」を生産していました。その後、現在の主力取引先であるトヨタ自動車からの旋盤修理依頼に伴い、「設備ができるなら、部品加工もできる」と新規受注をいただいたのを契機に、現在では「開発提案のできるモビリティー関連部品メーカー」に成長することができ、当地からインドネシア・米国・中国・タイへ海外展開を行っています。
私は、1982年に父の急逝により28歳で社長になりましたが、トヨタ自動車の「育てる文化」による「儲けは現場で上げろ!」の指導の下、「トヨタ生産方式」によるカイゼンを推進してきました。
私の口癖は「明るく元気に楽しく」と「風通しの良い会社」です。「現場主役」「現地現物」を通して、「まち一番の企業」を目指して日々活動しています。
商工会議所会頭就任後は、コロナ禍の中、職員と共に「中小企業支援のための補助金獲得」と「仲間づくり(会員を増やそう!)」をスローガンに事業を進め、会員数は150社増加し、新事業の動画配信サイト「みてみん西尾」や専門家相談事業「エキサポ」が、日本商工会議所創立100周年の年度に事業活動表彰を受賞することができました。
今後も明るく元気で楽しい西尾商工会議所として、会員拡大を推進していきたいと考えています。
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