高岡商工会議所(富山県)はこのほど、女性の創業者・経営者を対象とした支援チーム「ユニティカル」の設置と地区割担当制による巡回を開始した。今後、より経営相談の敷居を低く、気軽に相談できる環境づくりに取り組み、「寄り添い・伴走型」を重視した支援を強化する。 ユニティカルは男性と比較して、数が少ない女性創業者・経営者が気軽に相談できる環境をつくるため、同所で創業・経営相談を担当している女性職員5人で構成されるチーム。「男性職員で話しづらい」「敷居が高い」という相談者からの声に応え、設置された。
また、ユニティカルは地元の女性起業家と連携し、7月16日に「女性のための創業個別相談会」を開催した。相談会では、市内で創業を考えている女性や事業アイデアを持っている女性を対象に個別相談を行った。参加者からは「聞いてもらえてよかった。背中を押された」「話しやすい雰囲気で自分の境遇も理解してもらいながらアドバイスをもらえた」と反響があった。
地区割担当制は相談サービスの片寄り是正や新たな相談者の開拓のため、従業員10人以下の小規模事業者約2千件を対象に同所職員が訪問相談を行う。訪問時には職員が「商工会議所使い倒しガイド」を持参して、同所の周知と利用促進を図り、より多くの事業者の課題解決を目指す。
同所担当者は「今回ユニティカルを設置したことで、商工会議所は小さな悩みや不安を相談するにはふさわしくないのではないかと考えている人が予想以上に多いことが分かった。今回のような窓口があることで、女性の課題解決や挑戦を後押しし、将来的には女性の視点が生かされた個性的な創業者が多く生まれ、若者女性の定着率も増えるまちになるよう貢献したい」と述べた。
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