札幌市にある池田食品は、地域に愛される昔ながらの豆菓子、ボーロ、かりんとうを主に製造する伝統的な製菓業を営む。同社の経営戦略は商品開発や市場開拓だけではない。DXへの積極的な取り組みが評価され、「DXセレクション2023優良事例」に選定された。今回は、デジタル化・合理化の先にあるDX経営の視点を紹介する。
「令和の黒船」が中小企業を襲う
2020年の時間外労働の上限規制導入、21年の食品衛生管理基準のHACCPの完全義務化、同一労働同一賃金制度の導入、23年のインボイス導入、コロナ後の事業再構築、深刻化する人手不足、SDGs対応―このような中小企業を取り巻く時代の変化・経営環境の変化を、豆菓子などを製造販売する池田食品社長の池田光司さんは「令和の黒船」と表現する。ペリーが乗った黒船が日本の歴史の転換点となったように、中小企業は令和の黒船に経営の転換を迫られている。
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