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事例で解説 下請取引適正化 vol.8

わが国経済の好循環を実現するためには、「下請等中小企業」の取引条件を改善することが重要です。本コーナーでは、下請代金支払遅延等防止法(下請法)の違反事例のほか、公益財団法人全国中小企業振興機関協会がこれまでに実施したセミナーにおける質問や、日々寄せられる問い合わせの中から、特に参考になる事例をQ&A形式で解説します。今回は前回に引き続き、下請法上、親事業者に課せられている禁止事項のうち、不当な給付内容の変更および不当なやり直しの禁止についてご紹介します。

Q 自社の販売した機械設備のメンテナンスを下請事業者に1年契約で委託していました。しかし、今後、メンテナンスは自社で行うことにしたため、下請事業者に依頼しているメンテナンスの契約期間6カ月を残し契約を解除しました。解除に当たって下請事業者が了解していれば、実損を負担しなくても問題ないと考えましたが、下請法上、問題となりますか。

A 発注の取消(契約の解除)は「給付内容の変更」が問題となり、親事業者がやむを得ず発注の取消を行う場合は、結果として下請事業者が負担することになった費用を全て負担しなければ、「不当な給付内容の変更」に該当すると思われます。 設問の場合は下請事業者の責任がないのに、下請事業者が要した費用を確認せずに、費用を負担させ契約を解除していることから下請法上の「不当な給付内容の変更」に該当すると考えられます。

Q 下請事業者に部品の製造を依頼し、下請事業者は依頼された部品を一部完成させたものの、製品の売れ行きが芳しくなかったことから、下請事業者への発注を取り消しました。しかし、下請事業者に対して、完成させた部品の下請代金のほかに下請事業者に生じた費用を全て支払いました。全額を支払ったので問題ないと考えましたが、下請法上、問題となりますか。

A 親事業者は、下請事業者の責任がないのに、発注内容の変更を行うことにより、下請事業者の利益を不当に害すると「不当な給付内容の変更」として問題となるおそれがあります。 しかし、設問のように発注を取り消したことによって下請事業者に発生した費用の全てを親事業者が負担する場合には、下請法上の「不当な給付内容の変更」に該当するものではありません。

提供

公益財団法人 全国中小企業振興機関協会
(旧公益財団法人 全国中小企業取引振興協会)
下請取引適正化の推進を目的に、全国48カ所に設置された「下請かけこみ寺」を中小企業庁の委託により運営するなど、中小企業支援機関として各種事業を実施しています。
HP:http://www.zenkyo.or.jp

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