愛知県東三河地域の中核市である豊橋市は、豊かな自然や温暖な気候を生かした農業が盛んです。多様な分野の製造業も集積しており、均衡の取れた多様性のある産業構造の下で発展しています。 東三河地域の行政・産業界は、古くから地域活性化の方向性として「界を越えた連携」を強く志向しています。地域内のみならず、県境で接する南信州・西遠の両地域を加えた三遠南信地域の「広域連携」、豊橋技術科学大学や愛知大学などとの「産学官連携」に力を注いでいます。
私自身も、現状を打破する新しい価値は、既存の枠組みではなく、強みを持った要素からなる多様性の中から創造されるものだと確信しています。豊橋が日本を代表する豊かな一次産業「東京と大阪のほぼ真ん中に位置する立地性、グローバルメーカーのマザー工場群」「世界有数の自動車貿易港・三河港」といった多様で特異なポテンシャルを強みに、わが国のスーパーリージョナル地域に発展することを目指して考えを巡らせています。
私が代表を務めるサーラグループは、自社ビジネスを通じ、地域活性化の後押しやけん引役を担ってきました。「SALA(サーラ)」はSpace(空間)、Art(美しさ)、Living(生活)、Amenity(快適)」の四つの頭文字を使った造語で、“生活空間をより美しく快適に”という企業理念の下、お客さまの多様なニーズに合わせた商品やサービスの提供を通じて、豊かな社会の実現に貢献したいという思いを込めています。創業の起源となった都市ガス事業を基盤として、エネルギーをはじめ、エンジニアリング、ハウジング事業など、暮らしとビジネスに関わるさまざまな分野で事業を展開しており、現在では、地域に根差した総合生活関連企業グループとして、40社を超える企業グループに成長しました。
また、中心市街地の再開発を手掛け、まちの活性化を後押しするとともに、地域の「食」と「農」の多様性を生かして世界中から人々を引き付ける「東三河フードバレー構想」を掲げ、地域の価値創造、向上にも取り組んでいます。 私自身が好奇心旺盛な性格で、多様な人々と交流することで全国、そして世界の「若者、ばか者、よそ者」とつながり、その出会いを通じて得た知見を日々地域に持ち込むことで、新しい活動を生んでいます。多様な彼らとの出会いもまた私自身、そして地域の宝となっているのです。