八幡浜商工会議所(愛媛県)に事務局を置く「八幡浜新食文化研究会」は29日まで、スペイン料理のおつまみをアレンジした「八幡浜ピンチョス」のスタンプラリーと写真コンテストを開催している。同所の呼び掛けに賛同した八幡浜市内の飲食店14店がオリジナルメニューを提供。8日には八幡浜新町商店街内の新町ドームにて「八幡浜ピンチョス タベルンテヤ」と題したキックオフイベントが行われ、多くの市民に向けて「八幡浜ピンチョス」のPRを行った。
八幡浜新食文化研究会は、2018年に発足し、海と山の豊かな幸に恵まれている地域であることから「食」を利用した新たな食文化の発信に取り組んできた。「八幡浜ピンチョス」は、愛媛県職員の発案からスタートし、同所が企画、愛媛大学の学生らとの共同で実現した産学官連携事業。「一軒で満腹になるより、複数のお店を回って軽食でいろいろ楽しめる方が、お客さまにも店にとってもメリットがある」との発想から生まれたアイデアだ。
八幡浜ピンチョスの条件は、まちを回遊してもらう目的から、「はしご」ができるように気軽に食べられる少量フードであること。焼き肉、すし店、バーなどの各店舗がそれぞれ個性的なメニューを開発し、提供している。8日のオープニングイベントには多くの市民が集まり、初の試みに期待感が高まった。
今回のイベント用パンフレットは、愛媛大学の学生も各店舗の取材に加わりお店紹介の聴き取りを行い制作したもの。29日まではスタンプラリーが行われており、専用の台紙にできるだけたくさんスタンプを集めて応募すると、スタンプ数の多い上位10人に八幡浜の特産品が当たる。また、同時に写真コンテストも開催中で、「#新食文化」「#八幡浜ピンチョス」のハッシュタグを付けて投稿された写真の中から入賞者を決定する。
同所担当者は「多くの人にこの取り組みを知ってもらい、まちのにぎわいにつなげたい」と語り、いずれはまち全体をフードコートのようにすることを模索しているという。
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