日本商工会議所は12月18日、「観光振興とまちづくり、地域交通の現状に関する実態調査」および「まちづくり会社等における事業活動の現状等に関する実態調査」の集計結果を公表した。同調査は、各地商工会議所および各地のまちづくり関係団体・事業者が対象。観光振興、まちづくりなどにおける現状や課題などを把握し、今後の政策提言・要望活動に生かしていくために実施した。「観光振興とまちづくり、地域交通の現状に関する実態調査」の集計結果によると、コロナ禍以降の直近5年間で、人口万人未満の都市では小売店が減少するなど商業機能の低下傾向が見られる一方、空き家・空き店舗が増加。対して万人以上の都市では、飲食店や商業施設、住宅などが増加しており、まちなか(中心市街地)への集積が進みつつあることが分かった。
各地域のまちなかにおける課題については、「老朽化施設の新陳代謝が進まない」が56・0%で最多。次いで多かった、空き家・空き店舗など「低未利用不動産の活用が進まない」との回答も約半数(47・7%)に上り、新たなまちなか投資が生まれにくい状況を指摘する声も多い。
住宅の立地状況別に歩行者量などの動向を見ると、まちなかに「住宅が増加した」との回答があった地域では、「横ばい」「減少した」地域に比べて歩行者量や地域交通の利用者数が増加している割合が大きく、まちなかへの集住が人流の増加に寄与していると推察される。
観光振興・まちづくり・地域交通に関する商工会議所の取り組みの有無については、観光振興(83・1%)、まちづくり(74・1%)が8割を超え、地域交通についても66・7%が取り組んでいる。具体的な取り組み内容を見ると、観光振興およびまちづくりでは、「事業計画などへの取り組みの位置付け」が最多(観光振興72・7%、まちづくり74・6%)。地域交通では「意見書作成」(78・5%)が最も多かった。
「まちづくり会社等における事業活動の現状等に関する実態調査」の集計結果を見ると、まちづくり会社の代表者の所属先は「企業・事業者」が41・0%で最も多く、次いで「商工会議所(会頭・副会頭など)」(27・9%)。また、出資者・筆頭株主を見ると、「地方自治体」(65・3%)が最も多いものの、次いで「企業・事業者」(59・5%)、「商工会議所」(54・5%)の順に多く、地域経済界が人材・資金の両面でまちづくり組織の中核を担っていることがうかがえる。
事業実施体制などの課題については、約半数(49・1%)が「プロジェクト実施に係る自己財源の不足」を挙げ、次いで多かった「人材・ノウハウ・データの不足」も約4割(38・0%)に上った。資金面・人材面での苦慮がうかがえる。
