農林水産省は3月31日、「令和7年度食品等取引実態調査」の結果を公表した。これによると、直近1年間に取引先との価格交渉が行われたとする回答割合は、BtoB(企業間取引)販売で74.6%。このうち9割超は一定以上の値上げが実現した。BtoC(一般消費者向け)販売では61.2%がコスト上昇分を「価格転嫁できた(転嫁率40%以上)」と回答している一方、23.8%は転嫁率40%未満となっている。
同調査は「食品等の持続的な供給を実現するための食品等事業者による事業活動の促進及び食品等の取引の適正化に関する法律」(食料システム法)に基づき、2025年10~11月に食品等の取引状況や取引条件に関する協議の状況などについてアンケートおよびフードGメンによるヒアリングを行ったもの。アンケートは食品等事業者2万者(有効回答3844者)、ヒアリングは物流事業者を含む174者を対象に行った。
調査結果によると、BtoB販売では、直近1年間に取引先との価格交渉が行われたと回答したのは74.6%。このうち、「希望に沿った値上げが実現した」とする回答割合は63.0%、「希望には届かなかったが一定の値上げが実現した」割合は34.2%だった。
価格交渉において、全体コストを値上げの根拠として「提示している」と回答した割合は69.6%。費目別では原材料・資材費など、物流費、エネルギーコスト、労務費(人件費)の順で提示すると回答した割合が高かった。
BtoB調達においては、直近1年間に「調達先からコスト上昇を理由に価格交渉の申し出があった」と回答した割合は70.7%。提示された値上げ分に対する反映率は69.6%となっている。
BtoC販売ではコスト上昇分の価格転嫁の状況について、61.2%が「価格転嫁できた(転嫁率40%以上)」と回答。「(あまり/ほぼ)価格転嫁できなかった(転嫁率40%未満)」との回答割合は23.8%となり、その理由は「商品の売り上げまたは売上数量が減少してしまう懸念(売り上げへの影響)」が60.7%と最も多かった。
価格以外の経営上の支障・過剰な負担と感じている課題(商慣習)については、「短い納品リードタイム(短納期発注)を求められる」との回答割合が最も高い。また、ロスが発生する3分の1ルール(賞味期間の3分の1以内で小売店舗に納品する慣例)などはコスト増の要因とみられている。
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